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アレフ、マリア、リサ、アルベルトの四人と葉月、シャドウの二人が面接のようにお互い向き合って座っている。
花咲くのどかなローズレイクで。
今まで葉月が話した内容をリサが整理した。
「つまり、最初あんた達は共に旅してたけど葉月が単独行動をしてた時、運悪く崖から落ちて意識が朦朧してさまよってる間に祈りと灯火の門前で気絶してたところをアリサさんに発見されたってワケだね?」
「そうよー」
こんな状況でも葉月はにこにこと笑っている。
アルベルトとアレフも口を出した。
「それでおまえが記憶を失ったというのは分かった。だが……」
「俺やアルベルト、リサとマリヤが一番に知りてぇのは……」
葉月とシャドウを除く四人が同時に一息吐く。
「「「「テメエは葉月の何なんだーーーーーーっっっ!!!!」」」」
ローズレイクに、タイミング良く揃った四人の大声が響いた。
「何ってそそれは……」
それを話すことをシャドウは躊躇っていた。
ここまで話したのだからその先も話すべきだとは思う。
それでもやはり躊躇してしまう。
だが、その思いは一瞬にして崩れた。
「恋人よー」
「「「「Σええっっ!?!?」」」」Σ( ̄□ ̄)!!!
代わりに葉月が答えていたから。
四人は大声を上げていた。
「葉月っ! おまっ……」///
「いいじゃなーい。いつかはバレるんだから」
動揺してるシャドウの事など露知らず葉月はにこにこと笑っている。
四人も動揺していた。
「Σこいつが葉月の恋人って、ええっ!?」
「にわかに信じられないね……」
「マ、マリアもう分かんな~い……」
「本当かよっ!?葉月っ!」
「本当よー」
大混乱にい陥ってしまっているアレフ達に対して葉月はやはり笑っている。
けれどそれが本当なら二年前のことは何だったというのか。
「け、けどおまえをエンフィールドから追い出そうとしたじゃねーかっ!」
「フサを怒らせたり、毒をまいたりっ!」
「果ては火山を爆破させようとしたじゃないかっ!」
「どう説明づけるんだっ!?」
「あー、あれは……」
「記憶をなくした私にシャドウが自分のことを思い出させようとしてやったことよー」
この葉月のあっけらかんとした返答に四人はもう呆然とするしかなかった。
シャドウも呆然としていた。
“もっとうまい言い訳は考えられなかったのか”と。
「だからみんなー、今までのことは本当にごめんねー。私も知らなかったのよー。謝ってすむことじゃないってことはよく分かってるわー。だからみんながゆるしてくれないな らここを出る覚悟もしてるわー」
謝る葉月を見て四人は葉月の様子がおかしかった訳を知った。
葉月はシャドウのことで悩んでいた。
シャドウがしでかした事は葉月とは無関係ではなかった。
葉月自身が関わっていた事だった。
自分が居なかったらあんな事は起こらなかった。
自分が居なかったら皆に迷惑をかけなかった。
再審請求の後葉月が居なくなったのも、この事が理由だったのかもしれない。
「そんなに思いつめんなよ。おまえは何も悪くねぇんだから」
「アレフ……」
「そうそう。一番悪いのはこのシャドウなんだからね」
「リサ……」
「この実行犯がな」
「アルベルト……」
「だから葉月は謝らなくていいし、自分のせいだって思う必要だってないんだからね☆」
「マリア……。みんな、みんなありがとー」
そして葉月は、やっと飛びっきりの笑顔を浮かべた。
「それにしても、あんたが葉月の恋人とはねぇ、見たところあたしらとそんなに変わらないみたいだが、いくつなんだい?」
「べ、別にいいだろっ」///
「ところでアルベルトー、お願いがあるんだけどー」
「何だ?」
「できればでいいんだけどシャドウの指名手配を解いてもらえないかしらー?」
「なっ…バカいうなっ! そんなの一団員の俺じゃ無理に決まって……!」
「やっぱり、ダメかしらー……?」
「(うっ……)た、隊長に、かけあってみる……」
「ありがとー」
「それにしても、あいつが葉月の恋人だったなんてなー。俺もアルベルトも失恋かー……。―――って、どうしたんだ?マリア。さっきから黙りこんで」
そういえば先程からマリアだけ何故か会話に参加してなかった。
それどころか俯いている。
「あのね、マリア許そうと思ってたの。葉月の好きな人なんだからって。でも……」
「……? マリア?」
「……やっぱりダメーーっ! どうしても許せないーーーっ!!」
突然大声で叫んだマリアは葉月の胸目掛けて思いっきり飛び込んだ。
突然のことに皆、目を丸くしている。
「どうしたのー? マリアー。やっぱりシャドウがやったこと許せないー?」
「違うもんっ! そうじゃないもんっ! そうじゃなくて、シャドウが葉月の恋人だってことっ!」
確かにそれはアレフとアルベルトもよく思えなかった。
けれどその事はマリアとはあまり関係ない筈。
全員そう思っていた。
マリアの発言を聞くまでは。
「こんな眼帯男が葉月の恋人だなんてマリア絶対認めないもんっ!!
こんな男よりマリアの方が何十倍も何百倍も葉月のこと好きなんだからーーーーーっっ!!!」
「「「えええぇぇぇぇっっ!?!?!?」」」
男三人は驚きを隠せなかった。
「好きって、もちろん友人としてだよなぁ?」
「違うもんっ! アレフやアルベルトと同じ好きだもんっ!」
「――って、おまえも葉月も女だろーがっ!」
「分かってるもんっ! でもずっと前から葉月のこと好きだったもんっ!! そりゃ、気づいたのはちょっと遅かったけど…。でもマリアも葉月のこと好きだもんっ!!」
「あきらめなよ、マリア。だいたい葉月にはコイツが……」
「でも自分のこと忘れちゃったから思い出させようとしてエンフィールド滅亡させようとした男だよぉっ!? 葉月だって心のどこかであきれちゃってるかもしれないじゃないっ!
それに恋人がいるからあきらめるだなんて、そんなの本気の恋じゃないよっ!!」
「ローラみたいなこといってんじゃないよっ! アレフっ、あんたからもマリアに……」
「そうだよなぁ…他に男がいるから諦めるなんて、俺らしくねぇっ! よしっ、俺もあきらめねぇぜっ!」
「俺も、やっと気づけた自分の気持ちを無駄にしてたまるか!」
「あんたたちもかいっ!!!」
マリアのおかげで葉月をめぐる争奪戦のゴングは鳴り響くことになった。
「この街の人間どもはどうなってやがる……」
「どうなってるのかしらー?」
これから胃が痛む毎日を送る羽目になるであろうシャドウと、状況を全く理解してない葉月は途方に暮れていた。
かくして、アレフ達は葉月の悩みを解消させることは出来たが新たな騒動を起こす引き金にもなった。
これは余談だが、その後アルベルトが葉月と共にリカルド隊長や自警団や市議会の上層部へ掛け合ってみたところ、シャドウの指名手配はすぐに解かれた。
それこれも全て、自警団や市議会上層部の殆どが葉月ファンクラブの関係者だったから、らしい。
END
亮祐:管理人です。ギャグいえど、この話ある意味やばいです。マリアも自警団や市議会の上層部も変だし。マリアにいたっては本当に。しかも始め書き上げた時一年もかかってたし。これで確実に観覧者は
翔:減るだろうな。
亮祐:ちなみに、1st時のシャドウの本心は「おまえに最初で最後の嘘をつこう」にて。ではこの辺で。
BGM:『スカーレット』/スピッツ