それは偶然の出来事だった。
いや、必然といった方が正しい。
ほんの少し考えていれば、こうなる可能性があることぐらい解ったから。
「エレン……」
ザーザーと流れるシャワーの音が浴室を支配する。
アレフは扉の前で呆けながらもたった一言、目の前にいる悪友の名を呟いた。
その悪友はというと、伐が悪そうな表情でぽりぽりと頭を掻いている。
「悪いんだけどさぁ……扉閉めてくれる? さすがの俺も他人に入浴姿見られてるのはイイ気分しないし」
「あ、ああ……」
我に帰ったアレフは慌てて浴室の扉を閉める。
「それから、風呂出たら質問に答えるからさ。俺の部屋で待ってればいいよ」
「わ、わかった……」
扉越しで返事をして、混乱しながらも二階のエレンの自室へ向かって行った。
END
亮祐:管理人です。題名の割には何がバレたのか全然分かりませんな…。詳細は次のカミングアウトで。ではこの辺で
BGM:『ファスナー』/Mr.CHILDREN