ジバクくん

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  爆の寮の部屋  

爆「……」(読書中)

アリババ「爆ーッ 突然だけどお茶しなーい?」

爆「いらんッ!」(キッパリ)

アリババ「そんなーッ!せっかく実家から送ってもらった美味しい

      クッキーとお茶なのにーッ」

爆「別に腹だってすいてないし、オマエが持って来たものだと

  思うと空気もせん」

アリババ「…ひどい…そこまで言う事ないじゃない…」

     (シクシクと泣き出す)

爆「目薬はちゃんとしまえ」

アリババ(ちぇッ バレバレなのね だったら良いわ 強硬手段よ)

     (アリババ、爆を無理やりおさえこむ)

爆「キサマッ! 何をするッ!?」

アリババ「爆がおとなしくしてればすぐ終わるわ」

     (爆の口にお茶を流しこみ、手でフタをする)

爆「…!?」

アリババ「ねッ?美味しいでしょ?」(やった!これで爆破アタシのもの!)

ボワン♪(突然奇妙なコーカ音と共にケムリ)

アリババ「なッ何コレーーッ!? って、キャーかわいいーーーーッ!!!」

     (寮中に聞こえるような大声で)

カイ「なんですか今の声ッ!」

ライブ「アリババちゃん、どうしたのッ!?」

デッド「…」(もしかしたら…)

    三人爆の部屋に入る。爆は頭からすっぽりとフトンを

    かぶり、アリババがそばにいる

アリババ「あら三人共どうしたの?」

カイ「どうしたの?って、今アナタが大声でさけんだので

   何かあったのかなと…」

デッド「アリババさん、何がかわいいんですか…?」

アリババ「えっ? そりゃもちろん、ホラ爆 皆にも見せて

      あげなさいってば」(フトンをひっぱる)

爆「イヤだッ! ひっぱるな」

カイ「爆殿、いったい何があったんです?」

爆「何もないッ!だから早く帰れッ。アリババ、キサマもだ」

アリババ「えーーーッ!?なんでーーッ!?」

ライブ「どうしたのさ爆。もしかして具合悪いの?」

デッド「生理ですか…?」(マジで)

    一同こける

爆「デッド、キサマ冗談もいいかげんにしろッ!」

カイ「そうですよ、だいたい男に生理があるわけが

   ないでしょう?」

デッド「それもそうですね。それで何がどうしたというんです…?」

爆「だからなんでもないって言ってるだろうッ!」

アリババ「なんでもない事ないでしょうがッ!」(フトンひっぱる)

爆「だからひっぱるなァ〜ッ」

ライブ「僕も手伝うよ♪」(アリババと一緒にひっぱる)

    ビリッ

カイ「あッやぶれた…って、爆殿?」

ライブ「あーーッ」

デッド「……」(やっぱり…)

アリババ「ねッ かわいいでしょ?」

      爆の頭にはなぜか猫耳がはえていた。

ライブ「かわいいーッ♪」

カイ「…ってなんですか…?ソレ」

爆「オレが知るかッ!アリババのお茶を飲んだら

  こうなったんだッ!」

一同アリババを見る。

アリババ「あッ…アタシは知らないわよ。だってアタシが飲ませたのは

      媚薬…」

カイ「なんですってッ!?媚薬ですかッ!?」

デッド「カイ君、ところで、どうして“媚薬”なんて

    知ってるんですか…?」

ライブ「今はそれどころじゃないってば♪」

カイ「それで、そんなものドコから持って来たんですッ!?」

アリババ「えッデッドからもらったんだけど…そうよ どーして

      爆に猫耳なんかはえちゃったのよっ!?媚薬のハズ

      じゃなかったのッ!?」

爆「やっぱり全ての原因はキサマかデッドーーーーッ!!!」

デッド「落ちついて下さい・・・。たしかに僕は薬をわたしましたが、

    アリババさんに頼まれての事です…」

爆「アリババ…」

アリババ「だってェ、爆をものにしたかったんだもーん」

カイ「だからって…。それでどうして猫耳なんですかッ!?」

デッド「どうやら薬をまちがえてわたしたようですね…」

ライブ「なるほどー♪媚薬じゃなくて猫耳がはえる

    薬をわたしちゃったんだー♪」

爆「それで、元に戻る方法はあるのかッ!?」

アリババ「えッ!?元に戻しちゃうのッ!?」

爆「あたりまえだッ!いつまでもこんなカッコしてられるかッ!」

デッド「薬を作ったのは僕ですから、元に戻る方法も知ってます…」

爆「それじゃあ今すぐ戻せッ!」

デッド「ですが…元に戻るには猫耳がはえる薬の効果が

    消える薬を飲めば良いんです…。でも材料がとても

    貴重で作った事がないんです…」

爆「なんだってーーーーーッ!!??」

アリババ「じゃあ爆は…」(すごく嬉しそう)

ライブ「でもお金にものを言わせれば手に入らない事も

    ないじゃない♪」

デッド「ライブの言う通りですね…。今ならアレも旬ですから

    いつもよりは安いでしょうし…」

カイ「旬って、いったい材料ってなんなんです?いくらぐらい

   するんですか?」

デッド「そうですね…。100gで3000万くらいでしょうか…。

    材料の名前はヒミツです…」

    ライブ以外こける

アリババ「――って事は1g、30万ーーッ!?キャビアより

      高くないッ!?」

「解毒ザイの材料がそんなに高い薬なんか

  作るなーーッ!」

デッド「別に良いじゃないですか…。僕の趣味なんですから…」

カイ「そりゃまあそうですが、高級な趣味ですね…」

アリババ「こういうのは悪趣味っていうのよ」

爆「でッ!?解毒ザイはいつできるんだッ!?」

デッド「そうですね。今から注文して調合するとなると、

    二週間くらいでしょうか…」

爆「二週間!?キサマその間ずーッとオレに猫耳

  はやしたまま学校行けと言うのかッ!?」

デッド「別にそんなつもりは…」

炎「おいッ!中の奴ら開けろッ!!」

ライブ「あッ炎先生だ♪」

アリババ「どうしたのかしら?」

      カイ、扉を開ける。爆はフトンにくるまる。

カイ「炎先生、どうしたんですか?」

炎「それはこっちのセリフだ。いきなりアリババの悲鳴が

  聞こえて来ておどろいたんだ。おまけにカギが

  かかっているし、呼んでも返事がないし…」

カイ「えッ?カギなんてかけてませんよ?」

ライブ「もしかしてデッド?」

デッド「ええそうです…。中からしか開けられない結界を

    はっておきました…。人が大勢来ると話がしにくいと

    思ったので…」

炎「それで、何があったんだ?女子寮の方まで

  聞こえていたらしいぞ」

アリババ「えッ うそ…」(ちょっと恥ずかしくなる)

デッド「別に大したことじゃありません…。爆君に猫耳が

    はえただけです…」(フトンをはぐ)

「はッ!?」

爆「デッド!キサマ…」

デッド「解毒ザイができるまで、ずっと部屋にいるつもりですか…?

    二週間も授業にでなければ、雹生徒会長にまた何か

    言われますよ…?」

爆「そりゃそうだが・・・」(ちょっとと考え込む)

   ライブとカイが簡単に炎に事情を話す。

   もちろん媚薬の事はぬいて、である。

炎「事情はよくわかった…。それでデッド、もっと早く

  解毒ザイはできないのか?」

デッド「授業にまったくでなければ一週間足らずで

    できると思います…」

炎「わかった。明日から一週間休みをやる。その間に

  オマエは解毒ザイをさっさと作れ」

デッド「…別にかまいませんけど良いんですか…?こんなにかわいいのに…」

カイ「アナタもしつこいですねェッ!好きでこうなったんじゃないんですよッ!?」

デッド「わかりましたよ…。カイ君までそんな事言うんでしたら

    マジメに解毒ザイを作りましょう…」

ライブ「僕も手伝うよッ♪」

デッド「そうですか…。ありがとうライブ…。とりあえず今日は

    材料を注文するだけにしましょうか…。もうこんな時間ですし…」

   時計はもうすぐ九時をさそうとしている。

カイ「そうですね。アリババさん 帰りましょう」

アリババ「えッ!?なんでーーーッ!?アタシ爆と一緒にいたい」

炎「オマエら初等部生は九時が消灯だろうが。

  それに八時半をすぎてからの生徒同士の交流は

  禁止のハズだ」

アリババ「はーい、わかりました 帰ります」

      一同部屋を出て行く。

デッド「お休みなさい爆君…。良い夢を…」

    (パタンッ…)

爆「…悪夢だ…」

 

翌日、爆のまわりにヤジウマ共

 

ピンク「爆〜サイナンねェ。猫耳がはえちゃったんですって?」

爆「ピンク…キサマものすごくおもしろがっているだろう…?」

ピンク「そるあそーよ。だって“世界制覇をめざす男”に猫耳だもん。

    コレで笑わずに何で笑うってーのよッ!」

    (ケラケラと笑い出す)

爆「キサマッ!」

デッド「おとりこみ中スミマセン…」

一同「ギャアアアァぁあァあァァッ!!!」

ピンク「デッ…デッド、アンタ今日は一段と恐いわよッ!」

デッド「ええ・・・。解毒ザイが描いてある本を失くしたらしくて、

    一晩中探していまして…寝不足なんです…」

爆「ちょっと待てッ!それでちゃんと見つかったのかッ!?」

デッド「見つけました…。ちなみにコレがそうです…」

    右手に持っている本を見せる。

ピンク「ソレが?ねッちょっと見せてッv」

女子生徒「アタシも見たい」

デッド「別にかまいませんよ…」

    ピンクに手わたす。

爆「オイ、こいつらにわたしたら一日は帰ってこないぞ?」

デッド「大丈夫です…。調合法などは全部覚えましたから…。

    ああ…そうそう。大切な事を頼みに来たんです…」

爆「なんだ?」

デッド「解毒ザイを作るためには、薬を飲んだ人の血が必要

    なんです…。だから少しだけいただければと思って…」

爆「どうしても必要なのか?」

デッド「ええ…。ダメです。大丈夫ですよ。注シャ器でぬきますから…」

爆「そうか…」

ピンク「あッ もしかして、注シャが恐いとか」

爆「バカにするなッ!オレに恐いものなどない!」

デッド「それを聞いて安心しました…。さあ行きましょう…」

爆「行くってドコに?」

デッド「保健室です…。血をとるためにね…」

ピンク「ちょっと待ってよ。授業は!?」

デッド「沿線聖に話はつけておきましたから大丈夫です…」

    デッド、爆の手をひいてさっさと教室をでていく

ピンク、やじうま「行っちゃった…」(少々ポカンとしている)

一同「……」

モドル | トジル | ススム

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