リボーン

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  下ネタ注意。  

※タイトル通り、今回は下ネタ一本勝負(←誰に対してだよ?)です。
※苦手な方は注意して下さい。
※読んだ後での苦情は受け付けません。
※「じゃあ書くなよ」といったツッコミも受け付けません。書いた本人が泣きます(←端迷惑な…)
※それでもよろしければ、どうぞ画面をスクロールしてやって下さい↓↓↓










その日、昼食を摂るために外出していたシャマルが己の持ち場に戻ってみると、が保健室を陣取っていた。
「お前、人がいない隙に何してやがる? 今は授業中だろうが、さっさと帰れ」
しっしと犬でも追い払うようにシャマルは手を振るが、は顔を一度上げただけで何の反応も示さない。
普段であれば、それこそ犬のようにぎゃんぎゃん喚くなだけに、無反応というのはいささか新鮮だった。
不思議に思って近付いて見れば、一匹の猫がの膝を寝床にしていた。堂々と腹を見せていることから、この猫がいかに安心しきっているかが窺える。
 だが、当のはどこか困ったように「むう…」と眉を寄せている。
「立てない…」
意外に動物好きのは、自分に対して信頼を寄せてくれている猫を邪険に出来なかった。猫にしてみれば、外敵からの防波堤くらいにしか思ってないだろうが。
「そりゃお前の猫か? 学校、しかも保健室に動物持ち込むなよ」
「野良猫だ。校内でよく見かけるから住み着いてるんだろうな。よくあのヒバリンに見つからないよなー。見つかったら頭から丸齧りされるぞー」
が腹をなでてやると、「もっと」というように猫が反り返る。意外と長い身体はの膝から後ろ足をはみ出させていた。
その右足に真新しい包帯が巻かれているのを見て、シャマルは何故と猫がここにいるのか悟った。何らかの理由でケガをした猫をが保護して、治療のために保健室に連れて来たのだろう。
そしてそのまま猫は寝入ってしまい、は身動きがとれなくなった。
おそらく、猫が起きるまでは動かない。でなければ、シャマルが戻って来る前に出て行っているはずだ。
叩き出すのは簡単だが、恨みつらみは何年経っても忘れないだ。後々面倒になるのは目に見えている。
癪に障ることこの上ないが、ここはのしたいようにさせてやるのが一番だろう。
そう結論づけ、無関心を貫くことにしたシャマルだが、不意に顔を上げたの視線に絡め取られて計画はおじゃんとなった。仕方なく、シャマルはに声をかけた。
「なんだよ?」
「前からふと思ってたんだけどなー。シャマルのトライデントモスキートには、相手をインポにしたりするようなヤツはないのかー?」
「……………………………は?」
 猫を膝に乗せて呑気にぼけっとしている人間から飛び出たとは思えない言葉に、シャマルは一瞬思考停止状態に陥った。
 当然そんなことに頓着するではないので、もにもにもにと話を進めてしまう。
「いや、ずっと前から気になってたんだよー。ヒバリンにかけた桜クラ病みたいな変な病気があるなら、勃起出来なくなる病気があってもおかしくないんじゃないか? ほら、はしかって大人になってからかかると精子が出来なくなるって話だし、既存の病気でもそうなんだから、シャマルだったらもっと直接的でえげつない病気持ってるんじゃないかと思ってー」
 なんせ666種類だしー、とケラケラは笑う。
「持ってねーよ!! どういう思考回路してんだお前は!?」
「中学生として真っ当な思考回路はしてない自覚はあるぞー。でも考えるだろー? 普通考えるだろー? 主に下方向でー」
「お前なぁ…」
額に手を当ててシャマルは説明した。
「確かに俺は666種類の病にかかってるが、そんな病気は持ってない。大体不能になる病気にかかってたら、それを相殺するために常時勃起する病気にもかかってるってことだろうが」
「……………かかってないのか?」
「かかってねーよ!! もしそんな病気にかかってたら、男としてとっくに治療してるに決まってるだろ!?」
「つーまーんーなーいー」
「お前を面白がらせるためにトライデントモスキートはあるんじゃねえ!!」
ただっ子のようにが手をバタバタさせると、膝で眠っていた猫が顔を上げ、くあ〜っと気持ちよさそうにあくびをした。
そのまま起き上がって伸びをすると、猫は開いていた窓から外へ出て行った。
「出て行った…」
「そりゃあれだけ騒いでればな」
「騒いでたのはシャマルなのにー」
「騒がせてたのはお前だろうが。ほら今度こそさっさと帰れ。目障りだ」
「うーうーうーうーうー」
不満そうに唸りながらも、は素直に保健室を出た。ただし、猫と同じく窓から。
ようやく静かになった保健室で、シャマルはがっくりとうなだれた。
「……ったく、ガキのお守りは疲れるぜ…」
ぽつりとこぼれた本音には、哀愁が滲んでいた。



 最初から授業に戻る気などにはなく、屋上でフルーツ牛乳片手にのんびりとサボっていた。
いつからか設置されるようになった高いフェンスの上に腰かけ、は地上の様子を楽しげに眺めている。その隣りには何故かリボーンがいた。
「なんだってさー」
保健室でのシャマルとの会話を忠実に再現したは、至極残念そうにため息を吐いた。
がトライデントモスキートに興味を持つなんて珍しいな」
その性質上打撃系の武器を好むは、シャマルのような間接的な殺しの手口を軟弱だと考えている節がある。
それは自身も判っているのだろう。フルーツ牛乳を持っているのとは逆の手で、ぴっとグラウンドを示した。
今日の体育の授業はサッカーなのだが、現在ボールを追いかける生徒の姿はなく、少々乱闘気味になっている。
 原因は綱吉にパスを回したチームメイトの蹴ったボールが強すぎたせいで綱吉の頭を直撃し、激怒した獄寺がその生徒に詰め寄ったからだ。
綱吉と山本が同じチームなのに、自分だけが違うチームだったのも獄寺を爆発させる原因の一つだったのだろう。実に今の獄寺は生き生きしている。この調子ではいつダイナマイトがぶち巻けられるか判らない。
 そんな一連の騒動を見ていたは、にやにや笑いながら言った。
「タチのわーるい駄犬を去勢してやろうと思ったんだよー」
「なるほどな」
「そしたら、ちったぁ静かになるかなって思ったしー」
 何かと自分につっかかってくる獄寺をからかうことを、綱吉をいぢることの次に楽しんでいるのだが、最近それが面倒になってきたのだとは言う。
 恐ろしいのはの飽き性なのか、それとも獄寺の執念深さなのか?
「あんまりやりすぎんなよ? 使い物にならなくなったら困る」
「わーかってるー。人生を楽しむコツは生かさず殺さずだしなー」
にこにこと心底楽しげに笑顔を浮かべるに、リボーンは「判ってんならいい」とだけ返す。リボーンもまた、獄寺の性格を矯正したい一人だからだ。そのためなら方法などに頓着しない。
どこか黒い会話を交わす二人に対し、地上では授業終了のチャイムをかき消すように爆発音が響き渡った。
空は今日も青い。





END.


すいません、謝りません。
こんな物を書いたことは謝りませんが、謝らないことには謝ります(←意味不明)
とにかくシャマルの病気ネタが書きたかった話。主に下方向で。
ちなみに、下ネタはリボーンでも一つありますが、書くかどうかは謎。が×××だしな〜。

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