Unforgivable a conception

理解し難い感情

Photo:Roz モドル | トジル | ススム

「アルベルトはどうして私につっかかるのー?」

 そんなこと決まっている。

「おまえが犯罪者だからだ」

 いくら子供でも重罪は重罪。
 容赦なんてしない。
 そして何より

「おまえが嫌いなんだよ……」

 それが一番の理由。
 おまえを見ているとイライラする。
 おまえが他人と楽しそうに話しているのを見ると、イライラしてたまらない。

「じゃあできるだけあなたと関わったりしないようにするわー」
「あ?」
「だって全ての人と仲良くなれるなんて思ってないものー。あなたにとって私は犯罪者なんだしー。じゃあ私はこれでー」

 あちらを向いて去っていく葉月の小さな背中。

「はづっ……」

 葉月に向かって腕を伸ばそうとしていた。
 けど、どうしてもこの腕を伸ばすことが出来ない。

 待て

 どうしても、その一言が言えない。
 どうしても、他の奴ら同様に接する事が出来ない。
 自警団としての俺のプライドが許せない。

 けれどそれ以上に許せないのは―――

「何なんだよ、いったい……」

 この胸の痛み。
 この胸に抱く葉月への感情。
 これが何なのか理解し難い。
 ただ一つだけ理解できるのは、これがアリサさんへのそれとは違うこと。

 アリサさんへのそれより強いということ。

「クソッ……」

 そんな自分が不甲斐なくて、自分に悪態を吐いた俺はその場から動けなかった。





END


亮祐:管理人です。「unforgivable a conception」でのアルベルトのイメージはこんな感じです 。葉月の事が好きなのにその事に気付けない。そして気付いた時には手遅れだったと。(笑) ではこの辺で。


BGM:なし

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